Scratch 界隈の方々、なんか書きましょう! Scratch Advent Calendar: http://t.co/DDU92lIfYA
— Junya Ishihara (@jishiha) 2014, 12月 8
石原さんからScratch Advent Calenderに「なんか書いてください」という指令が回ってきたので、なんか書くけど、崇高なことは書けないので、うちのこどもとScratchの関わりについて書いとくわ。
そもそも、自分自信がプログラマーでもエンジニアでもないし、そういう勉強をきちんとしてきた訳ではないのだけど、なぜか会社のサイトとかを管理していて、そういう人間がそういう仕事についていると、なにかある度に外の人にお願いをしなくちゃいけない訳だ。
基本的には自分勝手な人間なので、人にものを頼むとかはめんどくさいと思っていて、1人でピコピコできればいいよねと常々考えてる。
うちの親もあれ、相当変わり者で(あ、いや、尊敬してるけど)ある日突然PC-8001を買ってきたり、家にボール盤とか旋盤とかがあったり、本当は超合金とか少年サイボーグが欲しいんだけどレゴしか買ってもらえないとか、そういう家に育ったから、まぁ、しょうがないか。
あぁ、ゴメン、ちょっと長くなるかもしれん。
だけど、今思うと相当特殊な環境ではあったけど、基本やりたいようにやってきたと云うか、何かをやらされたと感じることはなかったわ。
小さい頃はいろいろな所に連れて行ってもらった様だけど、あまり一緒に遊んでもらったって云う思い出はないな。親は親でひたすら自分のやりたいことをやってた感じかな。
そういうのがうちの文化と歴史なんだよね。
そういう環境で育ったヤツにもこどもができる訳だ。やることやればできるんだな、これが。
で、自分ができなかったことをこどもに期待しちゃう。
まず、Mindstormsだ。最初の黄色いRCXのヤツね。これはどうしても欲しくて自分用に買ったんだけど結局まともに動かせなかった。
後にNXTも買うんだけど、こっちは動いたけどあまりがっつりは遊ばなかったな。
そうこうしているうちに、たまたま本屋で見つけたのがこれ。よく分からんけどアラン・ケイとか書いてあるし、かろうじてこどもでも読めそうだし。
こどもが小学校の3年生位の時。とりあえず「こんなのあったよ」と渡しておいたら何日日後に「ほら、できたよ」って見せられて正直びっくりした。
何でもこどもができるところをみるのは親としてはうれしいんだよ。それで、もっとネタがないものかウェブ上を探してたら突き当たったのがScratch。
東工大でのMTM04のワークショップに参加したのが最初じゃないかと。2009年の11月だね。
そのあとも、Scratchのワークショップっていうと出かけて行って、行く場所が違うのに、ワークショップやってる人がなぜか毎回同じで、そのうちの1人が阿部さんっていう人で、どうもスクイークの本書いてるのも阿部さんっていう人らしいとか、なんだかんだそんな感じでいろいろなものが繋がり始めたのがこの頃。
2010年の夏にはOtOMO(当時はまだ「プログラミングサークル’スクラッチ’」だけど)の第1回目の寺子屋があって、Scratch@MITの写真とか見せてもらってた頃。その年の11月からは今と同じキャロットタワーの生活工房でのワークショップが始まってる。
2011年の春にはScratch Day 2011 in Tokyoに呼ばれて、この辺りまでは1参加者みたいなスタンスなのでなんだかよく分かってないんだけど、このあと位からかな、がっつり絡むようになったのは。
8月にはWBSの取材が入って、例の「これからは読み書き、プログラミング」発言が出るんだよ。
んー、2011年かー。
安価なセンサーボードとして「なのぼ〜ど」が登場したのもこの年かな?
さらに、大事件が起きたのが翌2012年の2月で、こどものプロジェクトが「注目のプロジェクト」に選ばれる。
その夏に彼はMITのカンファレンスに行って、秋のMFT2012(この年からMake Tokyo MeetingだったのがMaker Faire Tokyoになって会場も科学未来館に)ではキリンタワーだ。今思えば彼とScratchの関係はこの年がピークだね。
俺がアドバンテージを持っていたのは最初の1年だけだな。何処で、どうやって知識を得るのか、あっという間に追い越されてしまったよ。もちろん、OtOMOのワークショップや阿部さんはじめいろいろな人のバックアップがあったのは確かだけど、あの集中力はスゴいと思うわ。
いやいや、こどもの自慢話じゃなくてね、何が云いたいかと言うと、「こどもってスゲー」って思う訳。
だって、産まれた時はほぼ”0″の状態でしょ。それが1人で立って、歩けるようになって、ことばを話せる様になるのに3年位じゃない。8歳の時からScratchはじめて、親がぼーっとしてる感にバリバリできるようになって気がついたら全然先に行っちゃてるんだよ。俺はこの10数年の間何やってたんだ? って話なんだけど。
彼に限らず、全てのこどもはいろいろな可能性を持っていて、何処にチャンスがあるかは周りの大人によるところが大きいんじゃないだろうか? あぁ、それはこども限った話じゃなくて、何もできないダメなヤツ、みたいのは基本いないと思うんだよね。結局人生っていうのは、自分が何に向いているのか探し続けてるようなものだと思うのだよね。
基本的にはやりたいことをやればいいと思うけど、本人がやりたいって思うことがその人に向いているのか? っていうと必ずしもそうとは言い切れないところが人生の試練だよね。
なので、いろいろな選択肢を見せてあげる、チャンスを与える、っていうのは大人の役目だと思う。
話が逸れたので元に戻すよ。
そんな感じで親からみてもそこそこいい感じに育ってはいるのだけど、彼に学んで欲しいのは常に上には上がいるってことで、やっぱり常に謙虚な姿勢が必要だよね。彼が傲慢とか慢心してる、って訳じゃないけど、もうちょっとだけ視野を広げてくれたらもっといいと思うわ。
なんだかんだ、来年は高校受験って、どうしたもんだか。
「プログラミング教育」が世の中で盛上がっているここへきて、Scratchは飽きちゃったのか、やり尽くした感があるのか、ここ1年位はMinecraftにどっぷり浸かってるのね。
Scratchがそこそこできるようになったその先に何があるのか、っていうのはもの凄く興味があって、RubyだったりUnityだったりを始める子もいれば、彼自身はAndroidアプリ作るだArduinoだのって、なにやってるのかよく分からない時期もあったけど、最近はMinecraftのModdingにはまっているようで、まぁ、それはそれでいいんだけどね。
ひとつのことを突き詰めていけば、ある日突然見えるものがあるはずだから、とりあえずはそこまで突き進んでくれ。
それから、一発当てて楽させてもらえれば、いうことないんだが。
とか、なんとか、Scratchあんまり関係ないじゃん、とか思われないようにリンク張っておくので、皆さん買ってください。