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小学校でScratchやってきた 2回目

プログラミングクラス

小学校でScratch教えてきたよ。2月にやったヤツの2回目な。
前回は驚きの28名という参加人数だった訳だけど、今回はこじんまりと半分の14名だったよ。
半分強が前回も参加の2回目なので、細かい話ははしょったけど、3時間のクラスはやっぱりきついっす。

でだ、最近、一部で話題になってる

「世界最高水準のIT社会へ」 政府の成長戦略素案 義務教育からのプログラミング、3Dプリンタ投資支援など盛り込む

って件な。

前にも云ってるけど、プログラミングっていうのは表現手段の1つにすぎないから、できるからスゴい、できないからダメ、ってそうことじゃないでしょ、って思う訳。
絵を描いたり、歌を歌ったりするのと同じで、それぞれが好きな道、得意な道へ進めばいいと思うんだよね。
プログラミングを義務教育の中でやりましょう、って云うことには反対はしないけど、義務教育って云うのはこどもにいろいろな選択肢、表現の方法があるんだぞ、ってことや、文章を読み書きしたり計算したり、体を動かしたり絵を描いたり歌を歌うことで、自分の中の何かを表現すること、考えていることを形にすることができるんだよ、って云うことを教えるのが義務教育だと思う訳よ。

コンピュータリテラシーと聞くと、パソコンで読み書きする能力やインターネットに関する知識をイメージしがちだが、実はそうではない。コンピュータは、どのようなメディアにもなり得る能力を秘めている。従ってその読み書き能力(=リテラシー)とは、コンピュータを使って課題を解決するだけにとどまらず、メディアを作り出す能力を持つことを意味する。

「プログラミングの手順だけでなく、概念も知ってもらいたいと思っています」

なんて辺が、考えていることにわりと近いのかなって。


今回のお題は「pong」だったので、こんなサンプルプロジェクトをつくったよ。
これ自体は何のことはないんだけど、参加者が、これを「どうしたいのか?」「どうしたらそれを実現できるのか?」っていうことを考えられるように進めたつもりなんだけどね。
途中から、みんなそれぞれに勝手に作り出して、最後はちょっとグダグダだったけど、こんなんできました。

けいようサポーターズ プログラミング教室 Vol.2

んで、最後に最近見た動画で「ふむふむ、なるほどね」っていうのがあったのでYouTubeのリンク張っておくわ。

参加者の皆さん、関係者の皆さん、お疲れ様でした。

Scratchと義務教育について考えてみた

昨日のTokyo HackerSpaceとは全然関係のない話を、いろいろな人が見てくれている様なので続きを書くよ。
Scratchと教育の話な。

プログラミングができると何がいいのか?

プログラミングができるってことは、物事を順序立てて考えられる、ってことだと思う。
さらには数学的なこととか、自然科学的なことにも興味が広がるんじゃないかな。
絵や音楽になじんで表現力が豊かになりました、みたいな感じ。
Scratchはプログラミングの導入には最適だと思うよ。マウス操作だけでほとんどのことができちゃうからね。
コードとかは英単語や歴史の年号覚えるのと同じように、向かない人には苦痛以外の何ものでもないからね。そう云う垣根を取り払ったことがすばらしと思う。
訳の分からない文字を打ち込んで、これがプログラミングです、ってやるよりは遥かにスマートだろ。
それで、プログラムを書く楽しさが分かったら、次のステップへ進めばいいじゃないか。

義務教育って何?

こどもにはいろいろな経験を積んでもらうべきだと思うし、まだ見たことも聞いたこともない選択肢があることを大人はこどもたちに教えてあげなくちゃいけないよ。
「微分積分なんて生きていく上で必要ない」とか云う話はよくあるんだけど、ただ普通に生活してるだけなら確かになんの役にも立たないね。数学だけじゃなくて中学、高校の教科はほとんどそうなんじゃないの。
でも、そう云うことを知ってるのと、知らないのでは、精神的な豊かさが全然違うと思うんだよね。
本が好きで、いろんな本をたくさん読んでる人は、いろんな言葉や表現方法を自然と身に付けてるし、英語や、母国語以外の言葉が話せれば世界中のもっとたくさんの情報に触れることができる。絵が書けたり、楽器が演奏できたりもそうだろ。
小中学校の先生に期待してるのは、おだてたりなだめたり、時には無理矢理でも、こども自信が「自分は何が得意なのか」分かるように導いてくださいね、ってことなんだけどな。
「好きなことやらせればいいじゃん」みたいな意見も当然あるんだけど、好きなことだけやってたんじゃ、ものすごい狭い世界しか知らないことになっちゃうよ。好きなことだけじゃなくて、嫌いなこともやってみる、って云うのが「義務」教育だろ。食わず嫌いは損してるんだぞ。

OtOMOのワークショップやこどもの学校でこどもにScratchを教えるじゃん。これは「義務」じゃないから、その時点である程度ふるいにかけた状態で、たいていの子は楽しそうにやって、喜んで帰っていくんだけど、それはScratchの敷居の低さからくるものだよね。いきなりC言語やりましょう、Javaやりましょう、とか云っても食いつかないでしょ。だから、いろんなところでScratchをやることには大賛成。

こどもはいろんな可能性を秘めてるのね、早くそのことに気がついて、何に向いているのか悟って、人一倍の努力をする、って云うのが成功への道筋だと思うよ。
ただ、大人の意見としては、ここ最近の傾向として、何かに突出したヤツより、何やってもそこそこできる汎用性みたいのを要求されがちだからねー。均一化されちゃうよねー。
それと、得意なことと、好きなことは必ずしも一致する訳じゃない、ってことかな。
好きなこと、やりたいことが、得意なことの延長線上にあればいいんだけどね。それに気がつかずに路頭に迷っている大人がどれだけいることか…。
まぁ、がんばります。

小学校でScratchやってきた

今日は子供達の通う小学校でScratchを教えてきました。
12月の中に募集をかけ、「誰も来なかったらどうするんだ?」と云う不安もなんのその、総勢13組、28名と云う応募に逆に戸惑った次第です。

Scratchワークショップ

Scratchワークショップ

小学校にはパソコン教室があって、常備されているPCがあるので、当初そこでできるんじゃね、と思ったんですけどね、ところがどっこい、ソフトウェアをインストールしちゃイカン、と。
じゃぁUSBメモリに一式入れて、それでやるからいいでしょ?、って云うのもダメで、結局PCは参加者持参と云うことになりました。
いや、しかし硬いわ教育委員会。

ワークショップの内容は、と云うと、OtOMOでもよくやっている「ねこ逃げ」です。
Scratchの紹介から始まって、プログラミングって何よ、って云う話をして、Scratchのウェブサイトに行くとあーなってこーなって…。
なんせ、1年生から5年生まで(なぜか6年生が1人もいないんですが)大人も含めて28人って、今思うとようやったなぁ、って感じですね。

一通りの説明の後、実際にプロジェクトを作ったんですけど、内容はこんな感じなので、ここまでは割とすんないりです。

ここまでが前半1時間半、休憩を挟んで、後半はまず、うちの子供やOtOMOの子供達が作ったプロジェクトを中心に、「こんなこともできるんだぜ」とモチベーションをあげてから、さっきのサンプルをもっと面白くするにはどうすればいいか、考えてもらいました。

で、でてきたのがこれ。

1. ボールのスピードが早くなる
2. ボールが増える
3. ボールがねこを追いかける
4. 5回ボールに当ったらゲームオーバー
5. ねこが画面からはみ出して隠れられないように
6. タイマー機能

と云うアイデアが出たので、学年ごとに3チームに分けてスクリプトを作ってもらいました。
うちの子供達もヘルプに入れて30分でほぼできたので、初回としてはなかなか良くできたと思います。
今日の参加者のうち,1年生と3年生には1人ずつ「おぉ、こいつやるな」と思える子がいて、なんだかんだ、あっという間の3時間でした。