Scratchワークショップに行ってきた 2014年7月編

OtOMO Scratch WS
今日は三軒茶屋でOtOMOのScratchワークショップだよ。

「プログラミング教育」ブームは本物か?

ここ最近の「プログラミング教育」ブームであったり、それに伴って「Scratch」や「Raspberry Pi」が世間の注目を浴びていたりで、それは本当に喜ばしいことなんだろうか? とちょっと考えてしまう訳だ。
かろうじて片棒担がせてもらっている立場からすると悪い話ではないとは思う。が、しかし、その一方で単に商売のネタにされてるよなぁ、とも思ってたりするのね。
もの凄い勢いで「プログラミング教室」的なものがバンバン立ち上がっていて、本当にそれを学びたいこどもがそんなにいるのかよ、と思うし、教える側こそ足りてるのか? って。
マーケティング的には、もうちょっとしたら市場は飽和状態で淘汰されていくだろうし、そしたら、そういう事業者を対象にしたコンサルの方が儲かるじゃね? とか。

「プログラミング教育」の起点

OtOMOとしてはもう何年もこうした活動に取り組んできたし「読み、書き、プログラミング」なんて云う言葉も3年前のWBSの取材の際に発せられてる訳よ。
そもそも、俺が何故にこんなことをしてるか、って云うとだな、自分はプログラマーでもエンジニアでもないし、そうしたことをきちんと学んできた訳でも何でもない。
インターネットやコンピューティングに対する興味は普通の人よりは高いだろうけど、専門的なことは何一つやってない。
プログラミングとかできたらいいよね、と云う莫とした願望はあるけど、ただの願望で、今からきちんと学ぼうなんてことも思っていない。
きっかけは、本屋でたまたま見つけた「スクイークであそぼう」って云う本な。これをこどもに買い与えたら、あっという間にチュートリアルをこなしていて正直驚いた。だって、こども向けに書かれた本とは云え、自分が読んでも簡単に出来そうではなかったから。
親としては、これはもの凄くうれしいし「こいつ、マジで天才かも」とか思ってしまう訳だ。親バカだね。そうなるとスクイークに関していろいろ調べ出したりして「Scratch」に行き着いた。
「Scratch」をやるようになって、Makeやら、ワークショップコレクションやら、Scratchのワークショップとあれば顔を出す様になって、この頃はまだ「OtOMO」ではない名称で活動してて三軒茶屋でのワークショップもまだ始まってなかったし、あの頃はまだ、ただ楽しいからやってるだけで「プログラミング教育」なんて云うのは全然意識してなかったと思うわ。
そうこうしてる間にこどもたちも自分自身もいろいろな人とつながりが出来る訳だけど、プログラミングと教育が繋がったのは前述のWBSの取材が起点なんじゃないのかな。

「物事の考え方」に関する話

この頃からこどもにプログラミングをやらせると何がどう変わるのか? みたいな話がでてきて、放送の中ので出てきたのは「物事の考え方」に関する話だ。
こどもたちの大半はプログラミング = ゲームが作れる、みたいなところがあって、マリオみたいにジャンプしたいって普通に思ってる。はじめのうちは水平に移動しているものを上下に動かせば「ジャンプしたみたい」になるんだけど、すぐにそれはマリオのジャンプとは違う、と気が着く訳だ。リアルなジャンプをさせるには頂点に近づくほどその移動距離は短くなって、降りてくる時はその逆の動きになる。
以前にジャンプに的を絞ったワークショップがあって、その時は本物のねこを高いところから落とした(動物虐待じゃないよ)連続写真を見せて、床に近づくほど同じ距離を進むのに短い時間しかからないことを説明したりしてたわ。
こういうことがきちんと理屈で理解できる子は進み方が早いし、自分が何をどうしたいかちゃんと自分の言葉で説明できる子も進捗が早い。
論理的、数学的な思考をもってる、または、自分の考えを言葉や数値に置き換えて話が出来る言語能力、つまりコミュニケーション能力の高い子も優秀と云えると思う。
今日の参加者も非常にレベルが高く、以前に比べるとこうした優秀なこどもたちが増えたのを感じる背景には「プログラミング教育」が一般的なものになったのと「Scratch」ユーザーの裾野が広がった結果だと思ってる。

全員が平等にチャンスを持っている

ところが、まだ、こうした活動が「誰でもが知ってる」ものではないし「誰でもが出来る」ものでもない。チャンスが平等に与えられているかと云うと疑問だ。
これはこどもに限った話じゃなくて、世の中の全てのことにほぼほぼ当てはまるんじゃないかと思ってるのね。例えば小学校の授業がどのようにに作られているかなんて今まで考えたこともなかったんだけど、ここ最近、その裏側を見ることが出来て先生たちの仕事の大半が実際の授業より、その準備に重きが置かれてるってことを思い知ったのさ。
実際こどもの時は授業をしてる先生しかほぼ知らないし、親になってからだって同じようなものだよね。あのやり取りを見てると先生たちがこどものことをもの凄くよく考えていることも解るし、こどもの時に知ってたら先生に対する態度も変わってたと思うわ。
何が云いたいかと言うと、世の中のいろんなことを知ってる様に思っていても、本当に解ってるのは本の一部に過ぎない、ってことで人生半分以上終えた大人だってそうなんだから、こどものうちに経験できることは少しでも多くのことを見聞きした方がいいだろ、ってことなんだよ。プログラミングをやることで物事の考え方やコミュニケーションの取り方が変わるってことを少しでも多くのこどもに(大人もだけど)知って欲しい訳で、全員にプログラマーになって欲しい訳じゃない。
世の中には見たことも聞いたこともないことがまだたくさんある、ってことと本当は全員が平等にチャンスを持ってる、ってことを伝えたい訳。

最後に今日のワークショップ

で、今日のワークショップなんだけど、「全部寺子屋」ってことで、決まったお題はなく、それぞれが自分の課題を持ってきて取り組むってことだな。
現状のOtOMOのポジションとしては、これだけいろいろなところで「プログラミング教室」的なものが開かれている訳だから、全くの初心者はそちらにお任せして、中上級者に向けたワークショップを重視していった方がいいんじゃないか、的なことになってるのね。
なので、今日もこなれたこどもたちが集まって、あーでもない、こーでもないやってる訳さ。
3年生、4年生が中心だと思うけど、皆優秀だよ。
以下にScratchのアカウントを張っておくので、どんなことをしてるか見てみるといいよ。

7月は今日だけでなく7/19(土)にもいつもとは違う会場でワークショップがあるので、こちらはまだ若干の空きがあるので、興味のある方は是非申し込んでね。

今日の様子はこんな感じで。一部謎の画像が混ざってるけど、これはまたのお楽しみ、ってことで。
OtOMO Scratchワークショップ OtOMO Scratchワークショップ
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